史上最強の内閣 室積光著(小学館文庫)

史上最強の内閣表紙 ドラマ

MARCYの乱読日誌。名前の通り僕の読書は乱読です。新作はもちろんですが、再読もとても多いですね。

傾向として好きな作家の新作が出ると、シリーズものなら出来るかぎり、初期までさかのぼって読んだり、また同じ作家の小説を洗いざらい引っ張り出して一気読みしたりしています。

この間、室積光さんの「都立水商1年A組」を読んだので、早速前作の「都立水商」を読み、更に「都立水商」に匹敵する傑作だと思っている「史上最強の内閣」を読み返しています。

ということで、今回は「史上最強の内閣」を紹介しますね。

「史上最強の内閣」は、2013年に小学館文庫から発売になったのですが、その時MARCYは、あまりの面白さに、唖然としました。

この間紹介した「都立水商」シリーズもそうなのですが、とにかくこの室積光さんの小説は、嘘のスケールが大きいですね。

日本国には、表の内閣が収拾不可能な危機の時のために、実は京都に一軍内閣が控えていたとの設定。ありえない話ですが、物語づくりの巧みさにいつの間にか、「もしかしたらありかも」と引き込まれてしまいます。

設定的に、麻生内閣らしいと推定できる、表の2軍内閣。北朝鮮危機に対応できず、匙を投げてしまい、京都に待機していた二条総理率いる超実力派内閣に後事を託すのでした。

まあ、この二条総理と野党社倫等党首、宮城美津穂(明らかに社民党の誰かさんと思われる)とのかみ合わない論戦の面白い事ったらありませんよ。また北朝鮮との丁々発止のやりとりにも、唸らされること必至です。

「都立水商」シリーズ同様、捧腹絶倒の笑いはもちろんなのですが、室積さんの小説は泣ける要素もふんだんに、盛り込まれています。

特にこの「史上最強の内閣」のラストシーンは、涙なしでは読めないですね。MARCYは今回5回目くらいの再読ですが、やっぱり泣いてしまいました。

「都立水商」シリーズ同様、お薦めの傑作です。続編として「史上最強の大臣」も同じく小学館文庫から発売されていて、こちらも前作に負けない面白さですので、あわせてどうぞ。

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