MARCYの自分史BLOG第14回 番外編 京都の貴船神社・鞍馬寺へ行ってきました!!熱田に続く神社篇第2弾

魔王殿 自分史BLOG

第14回は番外編 MARCYは神社が大好き 京都の貴船神社・鞍馬寺に行ってきた

こんばんわMARCYです。名古屋の次は私用で大阪に行ってきました。熱田神宮も面白かったけど、今回はせっかくの機会なので前から行きたかった京都の貴船神社に行ってきました。鞍馬寺は、貴船神社とセットみたいなものですから、当然貴船から廻ってきました。

京都はMARCYの母の故郷

MARCYの自分史BLOG第1回」を読んでもらえばわかるんですけど、MARCYは京都とは深い縁が有ります。母が京都で育ったので、MARCYは小学校の1年だけを京都市立七条小学校で過ごしました。母には4人の弟がいて今でも3名は健在です。MARCYの叔父にあたります。

ですので京都には行く機会が多いのですが、今回は丸一日を貴船・鞍馬のために空けたかったので、叔父たちには連絡を入れませんでした。ちょっと心苦しかったけど次で何か埋め合わせすることで許してもらいましょう。

高田崇史さんの怨霊史観

番外編は2回目なのですが、最初もやはり神社について書きました。第7回で名古屋の熱田神宮についてでしたね。読んでくれた方はもうご存知でしょうが、MARCYは國學院大學文学部神道学科を中退しています。

中退して、きちんと神道の勉強をしなかったせいかもしれません。MARCYは神社のご祭神や由来の裏側を見たいと思ってしまいます。第7回でも書きましたが、梅原猛さんの怨霊史観や、高田崇史さんの独特な史観にとても惹かれるのです。

とくに高田崇史さんの小説にはどっぷりと嵌っていて今回の貴船神社や鞍馬寺への参拝も、高田さんの小説を読んだことが、一番の動機であることは間違いないですね。高田さんの史観は怨霊史観の完成形だと思います。

貴船と鞍馬を舞台にした高田さんの「神の時空-貴船の沢鬼」がこちら

神の時空貴船

またQEDシリーズにも貴船を舞台にした「六歌仙の暗号」がありました。神社やご祭神に隠された歴史を洞察する魅力が、高田さんの小説にはあふれています。高田さんの小説の舞台になった神社をすべて廻ってみたい。MARCYの自分史を紡ぐ夢のひとつです。

貴船神社

高田史観に基づく、貴船神社の神様たちの哀しい物語は、とても魅力のあるものですが、先ずは、駆け足で貴船神社・鞍馬寺を廻ってみましょう。

本宮

貴船口でバスを降りて5分ほど歩くと見えてくるのが、本宮への参道。

貴船本宮への参道

一見、伏見大社の千本鳥居にも見まごう朱色の灯篭が、連なる参道を登っていきます。そして最後に鳥居をくぐると、本宮は直角に左に曲がって登ったところにあります。高田崇史さんは、貴船の神様たちも立派な怨霊だと言ってたのは、やはり確かなんですね。

貴船本宮

本宮のご祭神は、高龗神。伊弉諾尊の御子神で水神だと言われています。有名な水占いは、水に浮かべると、文字が浮かび上がってくる水神を祀る貴船神社ならではのお御籤ですね。MARCYは籤運悪いんですよ、迷ったけど結局、水占いはやりませんでした。

本宮水占い 貴船絵馬

MARCYは知らなかったんだけど、貴船神社は絵馬の発祥地として有名なんですって。本宮に上がる階段の横に、馬の像がありました。

絵馬の起源について、ホトカミから引用します。

馬は古来より神様の乗り物であると考えられてきました。
そのため、歴代の天皇は祈願の際に、生きた馬を神馬(しんめ)として神社に奉納していました。
水の神様をまつる京都の貴船神社では、雨ごいの祈願のときには黒い馬を、晴れの祈願のときには灰色または赤毛の馬、といったように目的によって異なる毛色の馬が献上されました。

しかし平安時代から時折、本物の馬に代わり馬の絵を描いた板が奉納されるようになります。
この絵の描かれた板こそが今日の絵馬の原型であると考えられています。

 

結社(中社)

本宮から結社(ゆいのやしろ)に向かいます。貴船川の清流を右に見ながら緩やかな上り坂を登っていきます。沖縄には、山らしい山が殆ど無いので、こんな清流はまさに目の保養ですね。桜や紅葉の季節には、さぞや美しい景色でしょうが、冬には冬の美しさがありますね。

貴船川清流

やがて、結社の由来を記した立て札が現れました。

結社由来

ご祭神である磐長姫命が、ここに鎮座をされた由来が書かれています。磐長姫は木花咲耶姫の姉神で、瓊瓊杵尊に妹と一緒に嫁ぎますが、そのあまりの醜さに驚いた瓊瓊杵尊から実家に追い返されました。

そしてそれを恥じた磐長姫は貴船の地に鎮座されたということです。貴船神社の社伝には

我長くここにありて縁結びの神として世のため人のために良縁を得させん

と伝えられています。うーん、なんと優しい姫神様でしょうか・・・
それにしても瓊瓊杵尊も冷たいですよね。少しくらい醜くてもこんなに心根の優しい姫神なら、妹と一緒にそばにおいてあげたら良かったのに。

結社

これが磐長姫が祀られている結社のお社。貴船神社が縁結びの神として名高いのは、磐長姫が祀られているからなんですね。和泉式部も恋に悩んで貴船神社にお参りしたそうですが、貴船の神様が、和泉式部の悩みに直接お答えくださったという伝説が残っています。ただし男の神様だったらしいですが・・・

和泉式部がその時に読んだ歌の歌碑がこちら

和泉式部歌碑

ものおもへば 沢の蛍も わが身より あくがれいづる 魂たまかとぞみる

旦那様である藤原保昌と不仲であった頃、この貴船神社に参拝し御手洗川に蛍が飛んでいるのを見て詠んだ短歌だと言われています。その後、二人は夫婦円満に戻ったとのこと。
結社にお参りしていよいよ奥宮に向かいます。

奥宮

結社を出て奥宮に向かう参道もやはり緩やかな上り坂の山道です。

奥宮へたぬき

参道の途中で迎えてくれた狸
愛嬌のある顔が誰かに似ている気が・・・
狸に癒されながらしばらく歩くと、奥宮の入り口が見えてきました。

奥宮入り口

入口を入って参道を進みます。由来が書かれた立て札がありました。それによると奥宮のご祭神も、本宮と同じ水や雨を司る高龗神だと書かれています。

しかし同時に社伝によると、5世紀初頭に神武天皇の母である玉依姫命が、この地に黄色い船で辿り着き水神を祀ったことが、貴船の地名の起こりであるとも書かれています。高龗神と併せて闇龗神(社伝では高龗神と同神)も祀られているとも。

闇龗神と玉依姫命は、船玉神として古来から船乗りたちからの篤い信仰の対象でした。現代でも船舶関係者からの尊信を集めています。

奥宮由来

そして玉依姫が乗って来たと伝わる黄船を人目に触れぬように石で囲んだと伝わるのが、この御船型石です。今でも本宮の脇に苔むした姿で祀られています。

御船型石2

そしてこの奥宮には、こんな立て札もありました。そう、貴船神社は丑の刻詣りでも有名なんですよね。由来にあるように宇治の橋姫が丑の刻詣りをして、男に呪いをかけた伝説から、謡曲の「鉄輪」もこの伝説をもとにしています。

鉄輪伝説

貴船神社の本宮から結社、そして奥宮から駆け足で見てきました。この日、京都は朝から雨が降っていて迷っていたんですが、ちょうどこの頃(14時半)には雨もあがったので、鞍馬寺まで廻ることにしました。

貴船神社の神様たちが、なぜ怨霊なのかという高田史観に基づく話は、鞍馬寺の奥の院まで行ってからにします。それでは、貴船を離れて鞍馬へ

鞍馬寺へ

ツィッターでも呟いたんですが、MARCYが辿った貴船神社から鞍馬寺へというルートは、普通はとらないそうです。なぜなら、貴船神社から鞍馬寺へ行くには、本宮の近くの西門から入って延々と山道を登っていくことになるからです。

実は鞍馬寺から貴船神社へ廻るルートが普通だそうで、これは当然のことなんですが下りのルートになるからです。下の写真の様な山道をMARCY延々と上りましたよ。

鞍馬寺へ2

しかも雨が上がったとはいえ、道はぬかるんでいるし段々霧が出てくるし・・・

MARCY実は歩くのは嫌いじゃありません。沖縄の人間の割にはよく歩く方だと思います。沖縄は長い間、鉄軌道がまったくなかったので車がないと生活できないせいか、ドアtoドアで車で移動することが多いんです。

MARCYが歩くのをそれほど苦にしないのは、若い頃から出張が多く東京や福岡の人と仕事をする機会が多かったことや、起業してからはアジアの国へけっこう出かける機会が多かったことが、あるからでしょうか。

どこにいってもMARCYは出来るだけ時間をつくって、神社や外国であれば色々な宗教施設や博物館に行くことが好きで、けっこう歩くんですね。でも、この日の鞍馬山は正直きつかった。そんな中で気になるものを見つけました。

道祖伸?

まるで諸星大二郎先生の「暗黒神話」に出てきそうな感じでしょ?西門から入ってしばらく歩いたところにあったんですけど、字が掘ってあるわけじゃなし顔は摩耗してるしで、どんな神様、あるいは仏様なのかわかりませんよね。

対であることと、門に近いところにあることから、道祖伸あるいは塞の神かなと思ううんですが、誰か知っている方がいたら教えてください。よろしくお願いします。

魔王殿

それはさておき、鞍馬寺奥の院に20分ほど掛けて辿りついた時にはほっとしましたね。この日はけっこう気温も低かったと思うんですが、汗びっしょりになってました。アイキャッチにも使いましたが、下の写真が奥の院(護法魔王殿)です。

魔王殿

霧で霞んでいるせいもありますが雰囲気あるでしょ。いかにも魔王殿って感じですよね。ここにいらっしゃるのは、護法魔王尊ではるか650万年前に人類救済のために、金星から天降ったとも伝わっています。

魔王殿3

またこの魔王殿のあたりは、磐座とも磐境とも称され、神々が降臨された場所として崇拝されてきました。どうやら魔王殿が鞍馬寺の一番重要な場所であることは間違いがないようです。

本殿金堂へ

霧に霞む幽玄な魔王殿から本殿金堂への道を辿ります。益々霧が濃くなり、また山の上なので日暮れが早いのかあたりはだんだん薄暗くなってきました。

本殿へ

写真のように、ところどころ倒れた大木があって、霧はますます濃くなってきていかにも鞍馬らしく、いつ天狗が現れてもおかしくない雰囲気でした。MARCY少し怖い思いもしたんです。本殿へ向かう途中に、ちょっとわき道にそれた大杉神社という場所があったんですね。

大杉

ここなんですけど、ここから本殿へ向かう本堂へ戻る時に迷ってしまったんです。既に午後4時近くなっていて、あたりは薄暗いし一瞬パニックになりそうなくらい怖かったです。なんとか無事に本道に戻れましたが、マジで遭難してもおかしくなかったかもしれないですね。

そして西門から入って途中休憩も挟んでですが、80分ほどかかってようやく本殿金堂に辿りついた時は、心底ほっとしましたねえ。

本殿

余談ですが本殿の喫煙所で休んでいると、滋賀から来た黒川さんという青年に声を掛けられました。どうやら神社仏閣大好きらしく、MARCYが高田先生の怨霊史観の話をすると興味深く聞いてくれて、話が弾みましたね。

さて、ここから先は少し話をはしょりましょう。

鞍馬駅

いかにもって雰囲気のある叡山電鉄の鞍馬駅から電車に乗って帰路に就きました。

高田崇史的史観で見る貴船・鞍馬

繰り返しになってしまいますが、MARCYが神社やご祭神を見る時の視点は高田先生の怨霊史観に、どっぷりと嵌っています。それだけ高田先生の怨霊史観は整合性があって、また”まつろわぬもの”や”滅ぼされたもの”の側からの真実の歴史だと思えるからです。

では、高田的史観で見たときに貴船・鞍馬はどう語られるのでしょうか?

神の時空シリーズ「貴船の沢鬼」によると、高龗神=闇龗神=玉依姫となります。また、鞍馬の魔王殿こそ実は貴船・鞍馬の心臓部であり、金星から降臨した護法魔王尊は、金神であり牛頭天王である。つまりは素戔嗚尊であるということになるのです。

素戔嗚尊と玉依姫は、本来一対の神であったのを引き裂かれ、貴船と鞍馬に離れて祀り上がられてしまった。つまりは怨霊として封じ込められてしまった神だったということですね。神は自分が出来なかったこと、叶わなかったことを人々に叶えさせてあげようとします。

だからこそ、貴船神社のご神徳は縁結びであるのですね。

高田史観で見る神社やご祭神の哀しい物語は、とても奥が深いです。

ぜひ、神の時空シリーズを読んでみてください。きっと目からウロコが3枚くらい落ちますよ。

2020年3月2日 午前1時21分

MARCYの自分史BLOG第14回番外編はこの辺でおしまいです。次回は、MARCY映画をつくる篇の完結までお届けしたいですね。

また最近、ツイッターでも自分史を含むつぶやきを発信していますので、ツイッターのフォローも併せてお願いします。

ツイッターIDは@MARCY60MARCYです。

それではみなさん、お休みなさい。

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